部活動改革

 

  昨年(2016年)から部活動改革に取り組んでいます。

 詳細は『部活動の不思議を語り合おう』(ひつじ書房、2017年8月出版)に記しましたが、正直に申し上げて、ここまで進展するとは思っていませんでした。

 

 2015年の暮れに、部活問題対策プロジェクトの先生とTwitterのメッセージでやりとりをしたのが最初でした。また以前から存じ上げていた朝日新聞の氏岡真弓さんとは電話で、どのような改革の道筋があるのか、さまざまなシミュレーションをしてみました。当面、文科省とのパイプがある私がサポートしながら進め、動向については氏岡さんが記事にするということを確認しました。その氏岡さんの記事がその後の大きな進展につながったことは言うまでもありません。

 

 2016年3月にプロジェクトのメンバーが要望書と2万人以上の署名を文科省に届けた際は、私が文科省にアポイントメントをとってお願いをしておいたところ、関係する全ての部署の担当官が顔を揃えて受けとってくれ、さらには代表の小阪成洋さんの言葉を、予定時間をオーバーして真剣に聞いてくださいました。

 文科省が各種の取り組みを始めてくれたのはそれからです。

 

 あれから1年半が経ちました。

 最近では教員の働き方改革と絡めて議論することもできるようになりました。

 私自身が顧問教員として真剣に取り組んできた部活動について改革するのは複雑な気持ちがありますが、苦しんでいる教員が全国にいることを知ってからは、放っておけないという気持ちの方が強くなりました。

 

 この「放っておけない」というのはボランティア活動の原点。なんとかしなければならないという強い思いに突き動かされました。

 これまで中学、大学、学会・協会、NPO、PTAなど、さまざまなところで改革を手がけてきた私の極意(とポリシー)は「仕掛人」です。2年目からのKMK顔の見える関係での改革の提唱と研究集会の開催、部活動学会の設立準備などが、その仕掛けの一端ですが、まだこれで終わりではありません。

※仕掛人の極意については『人が集まるボランティア組織をどうつくるのか』(ミネルヴァ書房、2014年)で詳しく説明していますが、「人と同じ仕掛けはしない」「仕掛けてうまくいったら去る」というのがベースです。そして最大の美学は・・・

 

 何十年とかけて肥大化した風船をしぼませるのは、容易なことではありません。1箇所から針を刺しても効果はありません。同時に数カ所から、内から外から刺す戦略を立てなければなりません。

 ただし改革には注意が必要です。急激な改革には副作用が伴います。それに反対する人が必ずいるからです。副作用が最小限になるように緻密な理論武装と仕掛けが必要になります。風船に例えると、外からパンと割ってしまうような過激な改革には最も大きな副作用があります。多くの人が納得する改革を進めるためには、針をあける場所を慎重に探し当て、刺す強さをどの程度にするのか考えておく必要があります。

 

2017年9月18日 自宅にて